オーストラリアで家を探すのは、日本とは違ってなかなか大変です。筆者も最初は色々と苦労しましたが、今では慣れてきました。そこで、自身の経験をもとに、あなたに役立つ情報をシェアしたいと思います。
今回は、オーストラリアに新しくくる日本人の方々のために、家を探す際に気を付けたい詐欺の手口の傾向と対策を書いていきます。
家探しの際にオーナーに返信してもらう確率を上げる方法はこちら。
代表的な詐欺の傾向

オーストラリアでは、インターネット上で家を探すことが一般的です。しかし、その中には悪質な詐欺サイトや詐欺師も紛れ込んでいます。詐欺の手口は色々ありますが、代表的なものは以下のようなものです。
家の写真や説明が魅力的すぎる
例えば、立地や設備が良いのに家賃があまりに安すぎる場合や、写真がきれいすぎる場合は要注意です。
オーナーが海外にいると言って、内見を断る
筆者の知る限りこれが一番多いです。
詐欺師は、内見をするとバレることを避けるために、オーナーが海外にいるという理由で内見を断ります。そして、先に家賃や保証金を振り込ませようとします。保証金は”Deposit”と表記されます。「あなたの申請を一番に優先するためにはいますぐにDepositが必要なの。だからDepositとレント二週間分先に払える?」と、内見してもいないのに言われたら要注意です。ちなみにこんな感じです(Facebook上の有名なScammer)

なぜか内見を先延ばしにされる/鍵を郵送すると言ってくる
上記と似ていますが、「家を探している」あなたに向こうからアプローチしてきて、日付を設定したのに前日や当日になって急にキャンセルしてくるパターンです。一度や二度ならまだしも、永遠に内見ができそうにない気がしてきます。さらに「保証金を入れてくれれば、鍵を郵送で送るからそのまま入居していいよ」と続きます。
または、「住所はセキュリティ上、保証金を受け取るまで言えない」と言ってくることもあります。内見なしで保証金を要求するのは100%の確率で詐欺です。
内見に行ったはいいものの、家の外しか見せられなかった

これは筆者のワーキングホリデー時代にあった実例です。
友人が被害にあいました。
内見にちゃんと(自称)オーナーが現れ、敷地内を案内します。ですが家の中へは入れず「今は夜遅いし住人が寝てるから」等、理由をつけて家の中は見られず終わりました。その後きっちりした見た目の契約書が出てきて、そこにサインをし当日中に$700のBond/Deposit(保証金)を現金で手渡し支払い、鍵を渡されました。
ところが。入居当日、渡された鍵では敷地内にすら入れないことに気付きます。ニセの鍵でした。電話でやり取りをしていた「オーナー」の番号にかけるものの、ブロックされているのか繋がりません。
しかも「このユニット」と指定されたアパートには小さい子供がいる家族が住んでいて「最近よく人が外からうちを見ているから怪しんでいた」と言います。つまりこの家族はハウスメイトを募集すらしていないのに、詐欺集団に勝手に住所を使われ家が募集に出されていたのでした。友人は警察に行ったものの、結果的にお金は返ってこず本人は泣き寝入りでした。ちなみに場所はシドニーです。
オーナーが信頼できる組織や人物と関係があると言って、信用させようとする
例えば、オーナーが教会や慈善団体のメンバーだとか、有名な人物の親戚だとか言ってきます。そもそも家探しに関係ない個人情報を聞いてもいないのにべらべらと喋ってくる時点で怪しいと思ってください。
契約すると決めていないのにオーナーが個人情報やクレジットカードを要求する

パスポートのコピー等、賃貸契約に必要な個人情報の書類はあります。が、さいしょのメッセージのやり取りの時点で要求されることはほぼありません。ですが詐欺師は、契約書や身分証明書などの個人情報や書類を内見の前に要求してきます。「クレジットカードでデポジットを~」と続いた場合は確実に黒です。通報しましょう。
詐欺と分かったら即ブロック&通報
長くなりましたが、これらの場合は、ほぼ確実に詐欺ですので、絶対に応じないでください。お金を払っても物件は存在しないか、別の人が住んでいる可能性があります。また、個人情報を教えると、盗難や不正利用される危険もあります。
詐欺被害に遭わないための対策

これらのような詐欺に遭わないためには、以下のことに気を付けましょう。
家の写真や説明に疑問を持つ
写真や説明が魅力的すぎる場合は、他のサイトで同じ物件が出ていないか確認しましょう。また、写真が実際の物件と一致しているかどうかもチェックしましょう。
必ず内見をする。内見は中まで見る。
内見は家を探す際に最も重要なことです。内見をしないで契約することは絶対にしないでください。内見を断られた場合は、その物件は諦めましょう。
オーナーの信頼性を確認する

オーナーが信頼できる組織や人物と関係があると言っても、それだけで信頼してはいけません。また、詐欺師は直接話したがらない傾向があります。いかなる理由であれ、リアルに会えない場合は詐欺師か良いオーナーではないので、いずれにせよ避けましょう。
個人情報は契約時まで渡さない
パスポート、クレジットカードカード情報は要注意です。特にクレジットカードは聞かれても絶対に答えてはいけません。あなたの現住所も教えるのは避けましょう。組織ぐるみで犯罪をしている場合、「家にいない時間帯」をあなたから聞き出して空き巣に入られる可能性もあります。
さいごに
以上が、オーストラリアで家を探す際に気を付けたい詐欺の手口についてでした。
私たち日本人は「相手を信用しやすい」傾向にあるため(筆者もその一人です)、残念ながらかっこうのカモにされやすいです。お金をだまし取られるとかなり精神的にしんどいので、全力で防衛策をとりましょう。
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